Webデザイナーの収入は会社勤務かフリーランスかで異なってきます。
また、その中でもWebプロデューサー・Webディレクター・コーダーなど各役職によっても色々と異なってきます。2023年版です。
今回はそんな収入事情について各シーン別に分けて解説したいと思います。
Web/UIデザイナー歴17年目のフリーランス。これまで数々のWebデザインスクール取材&体験を行ってきた経験をもとにしたWebメディアを運営。多数の大手企業Webサイト制作経験あり。» 詳細はこちら
会社勤務の場合
Webデザイナーとして会社で勤務した場合、仕事は主に役職ごとに分けられておりそれぞれの役職に応じて平均年収が異なります。
転職口コミサイトの転職会議では、実際にその業種で働く会社員の方々のリアルな年収を集計して公開されているとても参考になるサイトです。
その転職会議によるとWebデザイナーの平均年収は344万円とのこと。
またその他の役職別に見た平均年収は下記のとおりです。
※以下2023年時点の情報
役職別平均年収
- HTMLコーダー:317万円
- Webプロデューサー/ディレクター:428万円
- Web編集・コンテンツ企画:370万円
- プログラマ(オープン系・Web系):422万円
出典:転職会議
役職で最も収入が高いのがWebプロデューサー/ディレクターの428万円です。
WebプロデューサーはWeb職においては最も高い地位にあるため平均値が高いようですね。
ちなみにWebデザイナーでも年齢ごとに見ると
Webデザイナー年齢別平均年収
- 20代前半:308万円
- 20代後半:332万円
- 30代:367万円
- 40代以上:427万円
出典:転職会議
比較的開きがあるように感じます。高収入の勤め先を見てみると純粋なWeb制作会社よりは一般企業が多く感じますね。
ついでにクリエイティブ系でその他業種を比較すると
クリエイティブ職平均年収
- グラフィックデザイナー:328万円
- イラストレーター:327万円
- インテリアコーディネーター:371万円
出典:転職会議
手に職をつけられる職業の中ではWebデザイナーは高めの部類に入るということですね。また、念のため転職会議で表示されているその他業種の年収は下記の通り
その他平均年収
- 一般事務:327万円
- 販売・接客・ホールサービス:295万円
- 法人営業:461万円
- 美容師・理容師:281万円
出典:転職会議
転職会議ではその他口コミや最高年収・最低年収なども閲覧できるので、より詳しく知りたい方は是非そちらをご覧ください。
補足
Web業界は関東とそれ以外の地域で給料に大きな差があることも特徴です。
上記でご紹介した年収は日本全国の平均値で表されているため、関東にいらっしゃる方にとってはかなり低く感じるはずです。
関東の方はギークリー ( » 詳細 )などで実際の相場を参考にしてください。
フリーランスの場合
Webデザイナーに最も親しまれている雑誌「Web Designing」から発行されているWeb制作のリアルはこの業界で働く方々に直接アンケートをとって様々なデータを集計したとてもリアルで参考になる雑誌です。
現在は最新の情報が反映されたWeb制作のリアル2023が発売されています。
そのWebデザイナー白書によるとフリーランス(個人事業主)の年収は400万円未満が51.2%とのこと。
フリーランスの年収
- 400万円未満:51.2%
- 〜600万円未満:17.5%
- 〜800万円未満:11.2%
※上記はWeb制作のリアル2023のデータです。以前まで刊行していた「Web制作白書」には平均年収が記載されておりましたが、現在は掲載されなくなりました。
ただしフリーランスの場合はデザインだけに限らず構築やディレクションなど様々な仕事が混ざった平均値ですから専門ごとの金額ではありません。
また、年収が100万円以下の場合もある一方で1,000万円を超える収入を得ている方も存在しており、やり方の違いによる収入差が大きい働き方でもあります。
※補足
フリーランスは会社員とは違い依頼が来なければ収入は入らない厳しい世界ですが、それでも会社員と比較的近い平均値というのは、やはりこの業界でのフリーとしての活動のしやすさを表しているものと思います。
もう少し具体的に見てみると
たとえば具体的にホームページ制作ってどんな料金で仕事を受けているの?というところから見てみるともう少しイメージが付くのではないでしょうか。
以下はこれまでの私の経験則で算出してみた個人のフリーランスが請けるホームページ制作のおおよその値段です。
フリーランスの初心者を基準で算出していますので実際はもっと多い場合も少ない場合もありますが、まずは参考までにご覧ください
ホームページ制作料金
- トップページデザイン:50,000円/1ページ
- 第2階層ページデザイン:15,000円/1ページ
- トップページコーディング:30,000円/1ページ
- 第2階層コーディング:8,000円/1ページ
- バナー制作:5,000円/1点(小〜中サイズ)
こんなイメージで、例えば
- バナー制作10点依頼された場合は50,000円の売上
- 10ページ分のWebデザイン+コーディングを依頼された場合は287,000円の売上
という形で受ける仕事の内容によって金額が積み重なってきます。
技術力があってしっかり活動できる人はサラリーマン以上に稼げる方もいらっしゃいますし、全く稼げない方もいらっしゃいます。
しかし、ホームページ制作のスキルを学ぶことはこれだけ稼げる技術を習得できるということですので、手に職を持つメリットは大きいのではないでしょうか。
年収からは分からないメリット
年収だけにとらわれると魅力が伝わりづらいのですが、ホームページ制作の技術を手にすることはこのような魅力があります。
スキルを習得することの魅力
- どこでも仕事ができる
- Webサービスを作って成功する可能性を秘めている
- 何か商売を始めるにもさくっとホームページが作れる
- デザインソフト技術習得でWeb以外にも色々と副業できる
- スマホが普及したらWebの仕事が増えたように、新たな技術がまたWeb/UIデザイナーの技術を必要とする
思いつく限り上げてみましたが、現代のIT化の世界においてWebの技術を習得することは、まだ見ぬ時代と共に年収以上に大化けする可能性を秘めている業界と言えそうです。